ご自宅でネット回線が遅いと感じたことはありませんか?
その原因は、同時にネットに接続しているデバイスの数によるものかもしれません。
光回線の接続可能台数は、使用するWi-Fiルーターにより大きく左右されます。
しかし、デバイス数が増えれば増えるほど、通信速度は遅くなる可能性があります。
光回線は何台のデバイスまで接続できる?
光回線の接続可能台数は、使用するWi-Fiルーターによって異なります。
一般的に、Wi-Fiルーターは複数のデバイスを同時に接続できる能力を持っています。
しかし、その具体的な数値はルーターの性能や設定によります。
例えば、一部のWi-Fiルーターでは、同時に接続できるデバイスの数が4~5台に限られることもあります。
光回線の通信速度と接続台数の関係
Wi-Fiルーターへの接続機器の台数が増えると、それぞれのデバイスが受け取ることができる通信帯域の量が減少し、通信速度が遅くなる可能性があります。
これは、Wi-Fi電波の帯域を接続する端末で分け合っているためです。
よって、同時に多くのデバイスを接続すると、1台あたりの帯域は少なくなり、端末ごとに通信速度が遅くなる事象が発生します。
1Gbpsの光回線では10台未満の利用が望ましい
快適に使用するためには、10台以下での利用をおすすめします。
光回線の接続可能なデバイス数は使用するルーターによって上限が決められていると解説しました。
仮にPCやスマホなど、最大128台のデバイスが接続できたとしても、Wi-Fi区間(LAN側)や、光回線区間(WAN側)の帯域を128台のデバイスで使用する事になります。
ネットに接続はできますが、接続台数に応じて通信速度は低下するので、同時利用という点では現実的ではありません。
接続台数が多い場合は10Gbpsの光回線も検討
接続台数が多い場合や、高速な通信を求める場合には、10Gbpsの光回線をおすすめします。
大量のデータを扱う場合や、多くのデバイスを同時に接続する場合には特に有効です。
現在の光回線は、最大通信速度が1Gbpsのプランが多いですが、最大通信速度10Gbpsに対応した光回線のプランを提供する事業者も増えています。
10Gbpsの光回線を最大限に活かすためには、ルーターや接続デバイスも10Gbps対応であることが望ましいです。
また、10Gbpsの光回線は、一般的な1Gbpsの光回線と比べても、通信速度が理論上10倍速いため、その分料金も高額になります。
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有線LANと無線LAN(Wi-Fi)の違いは?
有線LANは、モデムやルーターとパソコンなどの端末をLANケーブルで直接接続することで、使用環境に左右されずに高速通信が可能です。
一方、無線LANは電波を使用して通信を行い、ケーブルを必要としないため、端末を自由に移動させてインターネットを利用することが可能です。
Wi-Fiは無線のメリットがありますが、有線LANは速さと安定性の高さが魅力であることがわかります。
有線LANの実行速度
例えば、1Gbps(1000BASE-T)の有線LANは、その実効速度が1Gbps近くに達します。
LANケーブルには通信規格が存在し、規格が古い場合、適切な通信速度が出ない可能性があります。
新しい規格のケーブルは、データ転送速度が向上しているため、古い規格のケーブルを使用している場合は、新しいものに交換することを検討してみてください。
イーサネット規格 | 最大通信速度 |
40GBASE-T | 40Gbps |
10GBASE-T |
10Gbps |
1000BASE-TX | 1Gbps |
1000BASE-T | 1Gbps |
100BASE-TX | 100Mbps |
無線LAN(Wi-Fi)の実行速度
Wi-Fiの通信速度が遅くなる原因はいくつかあります。その一つがWi-Fiルーターの性能です。
ルーターの性能が低いと、通信速度が低下する可能性があります。
有線LANと同様に、なるべく新しい規格のWi-Fiに対応している事が望ましいです。
さらに、周囲の電波干渉もWi-Fiの通信速度を低下させる要因となります。
他の電子機器から発生する電波がWi-Fiの電波と干渉すると、通信速度が低下します。
これを防ぐためには、Wi-Fiルーターを他の電子機器から離す、または5GHzや6GHzの周波数帯を使用し、電波干渉を低減する設定を行うことが有効です。
Wi-Fi通信規格 | 周波数 | 最大通信速度 |
Wi-Fi6E IEEE802.11ax |
2.4/5GHz/6GHz | 9.6Gbps |
Wi-Fi6 IEEE802.11ax |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
Wi-Fi5 IEEE802.11ac |
5GHz | 6.9Gbps |
Wi-Fi4 IEEE802.11n |
2.4/5GHz | 600Mbps |
Wi-Fiの通信速度に影響を与える要素
Wi-Fiの通信速度は、さまざまな要因に影響を受けて接続状況が変化します。
これらの要因には、Wi-Fiルーターの性能や設定、使用するデバイスの数や種類、周囲の電波状況などがあります。
Wi-Fi周波数は5GHzか6GHzを使うと速度や電波干渉の面で有利
Wi-Fiの周波数帯には主に2.4GHz、5GHz、そして最新の6GHzの3つが存在します。
それぞれメリットと特性があります。
2.4GHz帯は壁などの障害物に強く、広範囲に電波を届けることができます。
しかし、家庭用の電子機器などが同じ周波数帯を利用するため、電波干渉が起きやすいというデメリットがあります。
一方、5GHz帯は電波干渉が少なく高速な通信が可能です。
ただし、電波が遠くまで届きにくいという特性から、Wi-Fiルーターからの距離や部屋の間取りにより電波強度が変わりやすいという点に注意が必要です。
最新の6GHz帯も電波の干渉が起きにくいというメリットがあります。
使用しないデバイスは接続を切ると帯域を圧迫しないのか?
Wi-Fi接続において、接続されているPCやスマホなどのデバイス数が多いほど、その帯域は分散され、各デバイスのインターネット速度が遅くなる可能性があります。
これは、冒頭に述べたように、Wi-Fiルーターから出るWi-Fi電波の帯域を接続する端末で分け合っているためです。
したがって、使用していないデバイスのWi-Fi接続を切断することで、そのデバイスが消費していた帯域が解放され、他のデバイスのインターネット速度が向上する可能性はあります。
しかし、デバイスがWi-Fiに接続されていても、頻繁にデータの送受信していなければ、そのデバイスが帯域を大幅に消費することはないので、あまり効果は感じられないかもしれません。
有線LANで同時接続する場合はスイッチングハブなどを活用
スイッチングハブは、ルーターの有線LANポートが足りない場合に使用されます。
パソコン・ゲーム機・プリンターなど有線LAN接続したいデバイスが複数あり、ルーターのポートが足りない場合に便利です。
ルーターと違って面倒なルーティング設定や必要な作業もほとんどないので、あまりLANに詳しくない人でも簡単に使用できます。
まとめ:光回線の接続可能台数は、使用するWi-Fiルーターによって異なる
まとめ
- 光回線の接続可能台数はWi-Fiルーターに依存する
- 接続台数が増えると通信速度が遅くなる可能性あり。1Gbpsの光回線では10台以下の利用が推奨
- Wi-Fiの通信速度はルーターの性能や設定、デバイス数、電波状況に影響される
- Wi-Fiの周波数帯は2.4GHz、5GHz、6GHzがあり、それぞれ特性とメリットが異なる
- 有線LANで同時接続する場合はスイッチングハブを活用すると良い