インターネットを契約するときによく登場する、「光回線」「プロバイダ」という言葉。
それぞれの意味がよくわからなくなってしまった場合には、この記事で確認してみましょう。
記事の中では、光回線とプロバイダの違いから、契約中の回線・プロバイダの確認方法まで紹介しています。
光回線とプロバイダの違い
光回線とプロバイダは、提供しているものに違いがあります。
- 光回線 = 光ファイバー(設備)を提供
- プロバイダ = インターネット接続(権利)を提供
光回線は、光ファイバーケーブルを提供
一般的に光回線と呼ばれているものは、光ファイバーケーブルを提供している会社を指しています。
NTT東日本・西日本の「フレッツ光」がその例です。
フレッツ光など、光回線の会社は、電線等にある光ファイバーケーブル自体を提供しているのです。
そのため、光回線単独ではインターネットには接続できません。
あくまでも、設備を提供している会社となります。
光回線を提供している会社は、「回線事業者」とも呼ばれます。
以前よく利用されていたADSL回線などを提供している会社も、回線事業者です。また、WiMAXなどのモバイル回線を提供している会社も回線事業者と呼ばれます。
回線事業者(光回線)の例
光回線事業者の一例
- フレッツ光(NTT東日本・西日本)
- NURO 光(So-net)
- auひかり(KDDI)
- J:COM NET(J:COM)
- eo光(オプテージ)
- BBIQ(QTnet)
- UCOM光 レジデンス(つなぐネットコミュニケーションズ)
- e-mansion(つなぐネットコミュニケーションズ)
- MEGA EGG光ネット(エネコム)
- コミュファ光(ctc)
- ピカラ光ねっと(STNet)
プロバイダは、インターネットへの接続等を提供
一方プロバイダは、インターネットへの接続サービスを提供しています。
光ファイバーなどの回線は提供していない点が、光回線と異なる点です。
プロバイダは、「接続事業者」や「ISP(Internet Service Provider)」と呼ばれることもあります。
プロバイダは、回線事業者のように回線などのインフラを提供しているだけではありません。
以下で、プロバイダが提供しているサービスを紹介します。
プロバイダは、インターネット接続以外にもサービスを提供
プロバイダは、メールアドレスやセキュリティサービスを提供していることが多いです。
メールアドレスについては、@の前を好きな文字列に変更できる場合もあります。
最近では、Gmailのようなフリーメールを利用している場合も多いかもしれません。
プロバイダのメールアドレスを利用すると、一部サイトにある「フリーメール登録不可」でも会員登録を進めることができます。
セキュリティサービスについては、迷惑メールのブロックやセキュリティソフトを提供している場合があります。
セキュリティソフトについては、大手のセキュリティ会社のソフトと提携している場合も多く、月額料金を支払うことで簡単に利用できることが多いです。
そのほかにも、プロバイダではポイントをためて商品と交換できるようなサービスを提供していたり、公衆Wi−Fiがつかえるオプションを提供しているところもあります。
プロバイダの例(フレッツ光の場合)
ここでは代表的なものをいくつか紹介するので、参考にしてください。
プロバイダの一例
- @nifty
- BIGLOBE
- OCN
- DTI
- GMOとくとくBB
- So-net
- Asahi NET
- hi-ho
- WAKWAK
- Toppa!
【注意】NTT以外の回線事業者は、プロバイダの役割も兼ねていることも
光回線(回線事業者)の中には、プロバイダの役割をあわせもっているところもあります。
たとえば、So-netのNURO光では、光回線とプロバイダがセットになっています。
この場合には、改めてプロバイダを契約する必要はありません。
回線事業者を契約すれば、インターネットが使えます。
光コラボは光回線とプロバイダがセット
また、2015年2月からはプロバイダが光回線を借り受けて「光コラボレーション」を提供しています。
光コラボレーションは、NTT東日本・西日本がプロバイダに回線を貸し出すことで実現しました。
回線はNTTの「フレッツ光」と同じ
光コラボレーションは、NTT東日本・西日本の「フレッツ光」と同じ回線を使用しています。
そのため、フレッツ光と同じ回線品質が保たれています。
もちろん、インターネット自体のスピードはプロバイダによって変わることがある点には注意しましょう。
また、フレッツ光を既に使用している場合には、光コラボレーションの会社に移行するのも簡単です。
光コラボレーションに移行する場合には「転用」という手続きさえすれば、基本的には工事は不要になります。
現在光回線を契約していない場合には、光コラボレーションを提供している会社に直接申し込みましょう。
料金が安くなる場合もある
光コラボレーションを利用すると、回線とプロバイダを別々で契約するよりも料金をおさえられる場合があります。
光コラボレーションの料金はプロバイダと回線料金がセットです。
別々で契約した場合と比較してみることをおすすめします。
また、光コラボレーションではセット割やポイント優遇などの歓迎を受けられることもあります。
スマホとのセット割
一番料金の恩恵を受けやすいのは、対象のスマートフォンやWiMAXを利用している場合です。
ドコモ・ソフトバンクのそれぞれで、光コラボレーションによるセット割を実施しています。
利用しているスマートフォンのキャリアと、光コラボレーションをそろえることで、通信費の削減につながるでしょう。
楽天経済圏でお得に使える
楽天市場や楽天ポイントを日頃活用している方であれば、楽天ひかりを契約するとお得です。
楽天市場での買い物がポイントプラス1倍になるほか、楽天ポイントで月額料金を支払うこともできます。
楽天ひかりと他の楽天サービスと組み合わせて活用することで、お得に利用できるでしょう。
請求・問い合わせ先がひとつにまとまる
そのほか、請求書や問い合わせ先が光コラボレーションのプロバイダにまとまるのも特徴です。
回線事業者と接続事業者が別の場合、毎月のインターネットの請求が2箇所からくる場合が多くなっています。
また、問い合わせをする際には「この件はNTTに」「この件はBIG LOBEに…」など、内容ごとに問い合わせ先が変わってしまうデメリットがあります。
しかし、光コラボレーションであれば、請求がひとつにまとまります。
そのほか、問い合わせも原則光コラボレーションのプロバイダにすればよいので簡単です。
請求やサポート面でも、光コラボレーションならではのメリットがあります。
光コラボレーションの例
ここでは一例をあげますので、参考にしてください。
光コラボの一例
- ソフトバンク光
- ビックローブ光
- @nifty光
- ドコモ光(※ドコモ光は、プロバイダを別の会社にすることも可能)
- OCN光
- エキサイト光
- SPEEDA光
- 楽天ひかり
- AsahiNet 光
- Tiki光
- WAKWAK 光コラボ
現在使っている光回線・プロバイダの確認方法
確認方法
- 契約書類を確認する
- マイページ・サポートページにアクセスする
- 請求書や口座、クレジットカードの請求を確認する
- メールアドレスを確認する
- プロバイダ確認ツールを使用する
契約書類を確認
まずは、契約書類を探しましょう。
契約書類が手元にある場合には、そちらを確認するのが一番簡単です。
契約書類がどの会社から来ているのかをチェックしてみてください。
チェックする場所
- プラン名(○○ with フレッツ/ビックローブ光など)
- 回線事業者名(NTT東日本・フレッツ光/So-net・NURO光など)
仮にNTTなどの回線事業者から来ている場合には、プロバイダも別に契約しているはずです。
プロバイダの書類も探してみましょう。
もしもプロバイダの書類のみある場合には、契約しているプランを確認します。「○○ with フレッツ」や「○○ for ドコモ光」などの場合には、プロバイダのほかに回線事業者とも契約していることになります。
そのほか、光コラボレーションの可能性もあります。光コラボレーションの場合には、回線事業者との契約はありません。
マイページ・サポートページを確認
もしも契約書類でわからない場合には、マイページやサポートページを確認しましょう。
なお、ページにログインするためのIDやパスワードが必要になります。
契約書類やメール等でIDやパスワードを確認の上、アクセスしてみてください。
マイページやサポートページにアクセスすると、契約情報が見られるページがあります。そちらで契約プランを確認してみましょう。
請求書・口座・クレジットカードで確認
そのほか、請求書や口座・クレジットカードを確認するとわかる場合もあります。
プロバイダがわかれば、回線事業者もわかります。
請求が見当たらない場合には、数ヶ月分さかのぼってみるのがおすすめです。
メールアドレスを確認
普段利用しているメールアドレスが、プロバイダから提供されているものである場合に有効な方法です。
@以降を確認すると、利用しているプロバイダがわかります。
メールアドレスとプロバイダの例
- ○○○@aa2.so-net.ne.jp…So-netがプロバイダ
- ○○○@nifty.com…@niftyがプロバイダ
プロバイダ確認ツールを使用する
最終手段として、Web上のツールを活用する方法があります。
「プロバイダー確認君」を使用すると、あなたのプロバイダがわかる場合があります。
サイトにアクセスし、「あなたのリモートホストは」という部分に注目してください。
アドレスの下線部がプロバイダ名である可能性が高いです。
ただし、プロバイダ名と完全に一致しているとは限らないため、補助手段として活用するとよいでしょう。
まとめ
まとめ
- 光回線=回線設備を提供
- プロバイダ=インターネットに接続するサービスを提供
- 原則は光回線・プロバイダの両方と契約が必要。(例外もあり)
- 光回線・プロバイダを確認するには、契約書類や請求書をチェック