インターネット環境を快適に整えたい人にとって、「ホームルーター」と「光回線」のどちらを選ぶかは重要なポイントです。
しかし、それぞれの特徴を活かして併用することで、より柔軟なネット環境を構築できる可能性があります。
本記事では、ホームルーターと光回線を併用するメリット・デメリットを詳しく解説し、どんなケースで併用すべきか、また不要な場合についても解説します。

この記事でわかること
- ホームルーターと光回線の違い
- 両者を併用することで得られるメリット・デメリット
- 通信費を最適化する使い分けのコツ
- 併用すべきか、どちらか一方で十分か判断のヒント
- 目的別おすすめの光回線・ホームルーター
結論!ホームルーターと光回線の併用は、用途次第で最適なネット環境を構築できる

コストがかさむ可能性もあるため、自分の利用目的に合わせた選択が重要です。
光回線の安定性+ホームルーターの手軽さで最強のネット環境を実現
光回線は高速かつ安定した通信が可能で、大容量のデータ通信にも適しています。
一方、ホームルーターは工事不要で手軽に使えるため、すぐにインターネット環境を整えたい人に便利です。
この2つを併用することで、固定回線の強みとモバイル回線の利便性を同時に享受できます。

無駄なコストが発生するケースもあるため注意
光回線とホームルーターを両方契約すると、当然ながら通信費が増加します。
特に、光回線だけで十分な環境が確保できる場合や、ホームルーター単体で満足できる場合は、わざわざ併用する必要はありません。
また、ホームルーターは通信速度が光回線に比べて劣ることが多いため、用途によっては十分なパフォーマンスを発揮できない可能性もあります。
そのため、自分のネット環境や使い方に応じて、慎重に判断することが大切です。
ホームルーターと光回線の基本的な違い|併用する意味があるのか?

どちらもインターネットに接続する手段ですが、接続方式や速度、安定性に違いがあるため、併用の必要性を理解するにはそれぞれの特徴を知ることが重要です。
光回線は「有線接続」で高速&安定、データ制限なし
光回線は、光ケーブルを利用したインターネット接続方式で、通信速度が速く、安定性が高いのが特徴です。
さらに、データ通信量の制限がないため、長時間の動画視聴やオンラインゲーム、大容量ファイルのダウンロードなどにも適しています。
ただし、光回線を利用するには開通工事が必要で、導入までに時間がかかる場合があります。
また、設置場所によっては回線が引けないこともあるため、事前に対応エリアを確認することが大切です。
ホームルーターは「無線接続」で工事不要、すぐに使える

ソフトバンクエアー
ホームルーターは、モバイル回線を利用したインターネット接続方式で、光回線のような工事が不要なため、契約後すぐに利用できるのが最大の魅力です。
電源を入れるだけでインターネット環境が整うため、手軽にインターネットを利用したい人に適しています。
ただし、通信速度はモバイル回線の品質に依存するため、エリアや時間帯によっては速度が低下することがあります。
また、データ通信量に制限がある場合もあり、使いすぎると速度制限がかかる可能性がある点には注意が必要です。
通信速度や安定性の面では光回線が圧倒的に有利
光回線は、通信速度が速く、安定性が高いのが特徴です。
特に、複数のデバイスを同時に接続しても速度が落ちにくく、オンラインゲームや高画質動画視聴に最適です。
一方、ホームルーターはモバイル回線を利用しているため、通信速度や安定性はエリアや時間帯に大きく左右されます。
そのため、高速で安定した通信を求める場合は、光回線のほうが優れた選択肢となります。
設置の手軽さと柔軟な使い方を求めるならホームルーターが便利
ホームルーターは、工事不要で簡単に設置できるため、賃貸住宅や引っ越しが多い人に適しています。
また、契約回線によっては持ち運びが可能なため、一時的なインターネット環境が必要な場面でも活用できます。※
例えば、仕事で短期間だけ地方に滞在する場合や、シェアハウスなどで個人専用のネット環境を確保したい場合などに便利です。
ただし、速度や安定性を求める場合は、光回線のほうが適しているため、用途に応じた使い分けが重要になります。
※現在WiMAX以外のホームルーターは、原則として申告住所での利用に限定されている点に注意が必要です。
ホームルーターと光回線を併用するメリット|状況によっては賢い選択

特に、複数のデバイスを利用する家庭や、安定した通信環境を求める人にとっては大きなメリットがあります。
通信障害や災害時のバックアップ回線として活用できる
ネット回線は、通信障害や計画メンテナンスによって一時的にインターネットが使えなくなることがあります。
特に、リモートワークやオンライン授業を行っている場合、インターネットが突然使えなくなると業務や学習に大きな影響を与えます。
こうしたトラブルを防ぐために、複数の回線をバックアップ回線として用意しておくのは賢い選択です。
例えば、光回線が使えなくなった際に、すぐにホームルーターに切り替えることで、ネット環境を途切れさせることなく継続できます。
家族が多い場合、負荷分散で快適な通信環境を維持
家族が多い家庭では、複数のデバイスが同時にインターネットに接続することが一般的です。
特に、オンラインゲーム、動画視聴、リモートワークなどを同時に行うと、回線が混雑し、通信速度が低下する可能性があります。
このような状況では、光回線とホームルーターを併用し、用途に応じて接続する回線を分けることで、快適な通信環境を維持できます。
例えば、光回線を仕事用に、ホームルーターを家族のエンタメ用にといった使い分けが可能です。
リモートワークやオンライン授業など、用途別に回線を使い分けできる
リモートワークやオンライン授業では、安定したインターネット環境が求められます。
特に、Web会議や動画配信を行う場合、回線が混雑すると映像や音声が途切れる原因になります。(アップロード側の帯域がもともと狭いため)
光回線とホームルーターを併用すれば、仕事や学習は光回線を使用し、スマホやタブレットでの動画視聴やSNS利用はホームルーターにするなど、用途に応じた使い分けができます。
このように、使用する回線を別にすることで、スムーズな通信環境を確保できます。
ホームルーターと光回線の併用が不要なケース|コストを抑えたい人は要検討

ホームルーターと光回線を併用することで便利なネット環境を構築できますが、すべての人にとって必要なわけではありません。
場合によっては、どちらか一方だけを契約する方がコスト面で合理的です。
光回線の速度と安定性だけで十分なネット環境が確保できる人
光回線は、通信速度が速く、安定性が高いため、通常のネット利用であれば問題なく対応できます。
そのため、自宅にいる時間が長く、特に外でインターネットを使う機会が少ない人は、光回線だけで十分な環境を構築できます。
また、WiFiルーターの性能を向上させたり、電波の届きやすい環境を整えたりすることで、より快適な通信が可能になるため、まずは光回線だけで試してみるのも良いでしょう。
ホームルーター単体で満足できる通信環境を構築できる人
ホームルーターの通信速度や安定性に満足できる場合は、光回線を契約する必要はありません。
特に、一人暮らしや動画視聴が中心のネット利用であれば、ホームルーターだけでも十分対応できます。
また、引っ越しが多い人や、一時的にインターネット環境を整えたい人にとっては、工事不要ですぐに使えるホームルーターが最適な選択肢となるでしょう。
通信費を抑えたいなら、どちらか片方を選択するのが最適
光回線とホームルーターを併用すると、その分通信費がかかります。
特に、月額料金が高くなると、家計の負担になる可能性があります。
そのため、コストを抑えたい場合は、自分のネット利用状況を見直し、どちらか一方に絞るのが賢明です。
例えば、大容量データ通信が必要なら光回線、手軽さを求めるならホームルーターといった選択ができます。
モバイルデータ無制限プランを活用すればホームルーターが不要な場合も
最近では、スマホのモバイルデータ無制限プランも登場しており、スマホのテザリング機能を活用すれば、ホームルーターなしでもインターネット環境を確保できる場合があります。
特に、一人暮らしやそこまで高速な通信が不要な場合は、スマホの無制限プランを活用し、追加の回線契約を避けることで、通信費を大幅に節約できます。
ホームルーターと光回線の狭帯域格安プランにする方法も検討
ホームルーターの料金は各社、あまり変わらない料金ですが、光回線には格安で提供されているプランもあります。
混雑時の速度を下げることで格安料金で提供されている格安光回線などの併用もおすすめです。
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おすすめのホームルーター&光回線をご紹介

おすすめ光回線
- とくとくBB光|大手GMOインターネットグループが提供する光コラボ回線
- J:COM NET|テレビとネットを一括で契約できるパッケージが魅力
- NURO光|高速回線でゲームや動画視聴に最適
おすすめホームルーター
- WiMAX+5G(au・UQスマホとセット割あり)
- ドコモ home 5G(ドコモスマホとセット割あり)
- ソフトバンクエアー(ソフトバンクスマホとセット割あり)
とくとくBB光|大手GMOインターネットグループが提供する光コラボ回線
GMOとくとくBB光は、NTT東西のフレッツ光回線と、GMOが提供するプロバイダサービスを組み合わせた光コラボ回線です。
戸建て向けのファミリープランは月額4,818円、マンションタイプは月額3,773円から利用でき、新規申し込みで工事費が実質無料になる特典も用意されています。
契約期間のしばりや解約時の違約金がないため、ライフスタイルの変化にあわせて柔軟に契約を見直すことが可能です。
さらに、追加料金なしで「v6プラス」の高速通信に対応しており、快適なインターネット環境を実現します。
提供エリア | NTT東日本・NTT西日本フレッツ光回線の提供エリア |
開通までの期間目安 | 最短10日〜2カ月程度 |
最大通信速度 | 1G〜10Gbps(プランにより異なる) |
セット割引 | なし |
初期費用 | 事務手数料:3,300円 新規工事費:26,400円(36カ月利用で実質無料) |
月額料金 | 戸建て:4,818円〜 集合住宅:3,773円〜 |
キャッシュバック | 有り |
契約縛り期間 | 縛りなし |
契約解除料 | なし |
運営会社 | GMOインターネットグループ株式会社 |
J:COM NET|テレビとネットを一括で契約できるパッケージが魅力
J:COM NETは、テレビと一緒にインターネットを利用したい方にぴったりの光回線サービスです。
J:COMでは、テレビとインターネットをまとめて提供しており、セットで契約することで月々の通信コストを抑えることが可能です。
また、地域に根ざしたサービス展開をしているため、提供エリア内では安定した通信品質が期待できます。
通信速度は選択するプランによって異なりますが、最大10Gbpsの高速プランも用意されており、大容量のデータ通信が必要な方にも適しています。
提供エリア | 日本全国 ※住所や物件によっては利用できない場合があります。 詳細は必ずJCOM公式HPをご確認ください |
開通までの期間目安 | 光1G・5G・10Gコース:約1カ月後 J:COM NET 1Gコース:最短4日〜(同軸ケーブル利用) |
最大通信速度 | 1G〜10Gbps(プランにより異なる) |
セット割引 | auスマホと自宅の光回線セットで最大1,100円/月の割引 UQモバイル指定プランとセットで最大1,100円/月の割引 J:COMサービスとセットで、J:COMモバイルのデータ容量増量 |
初期費用 | 手数料:3,080~3,300円(税込) 基本工事費:47,520円(税込) |
月額料金 | 5,258円〜7,568円(税込)(プランにより異なる) |
契約縛り期間 | 縛りなし |
契約解除料 | プランにより異なる |
運営会社 | JCOM株式会社 |
NURO光|高速回線でゲームや動画視聴に最適
NURO光は、圧倒的な通信速度を誇る光回線で、速度を重視するユーザーに特におすすめのサービスです。
標準プランでも最大2Gbpsの高速通信が可能なため、動画のストリーミングやオンラインゲームもストレスなく楽しめます。
ただし、提供エリアが限られているため、契約前には自身の住所がサービス対象かどうかを確認することが大切です。
安全性にも配慮された設計となっているため、安心してインターネットを利用できます。
提供エリア | 北海道・関東・東海・関西・中国・九州の一部エリア |
開通までの目安 | 戸建ての場合、1~2カ月程度 集合住宅の場合、1~3カ月程度 |
初期費用 | 事務手数料:3,300円 標準工事費:44,000円 |
月額料金 | 5,200〜8,517円(プランにより異なる) |
キャッシュバック | 有り |
契約縛り期間 | なし・2年・3年 |
契約解除料 | 528〜4,400円(プランにより異なる) |
運営会社 | ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 |
WiMAX+5G(au・UQスマホとセット割あり)
WiMAX+5Gは、KDDI系列の事業者や多数のWiMAXプロバイダーが提供しているホームルーターサービスです。
WiMAXとauの両方の回線に対応しているため、対応エリアが広く、さまざまな地域で安定した通信が利用できる点が大きな特長です。
利用回線 | UQ・au |
通信規格 | WiMAX・5G・4G LTE |
最大通信速度 | 下り:4.2Gbps 上り:286Mbps ※一定期間内に大量のデータ通信をした場合は、ネットワーク混雑時間帯に速度制限がかかる場合有り |
データ容量 | 無制限 |
料金 | 4,708円(初月無料) |
端末 | 購入が必要(一括・分割) |
契約期間 | プロバイダーにより異なる |
運営会社 | UQコミュニケションズ 他 |
ドコモ home 5G(ドコモスマホとセット割あり)
docomo home 5Gは、NTTドコモが展開するホームルーターで、その強固な通信インフラを活かした高い安定性が特長です。
日本全国に広がるドコモの5Gネットワークに対応しており、都市部はもちろん、地方エリアでも快適な通信環境を提供します。
月額料金 | 4,950円(税込) |
セット割引 | ドコモユーザー:1,100円/月 割引 (離れて暮らす家族分も最大20台まで対応) |
速度制限 | 直近3日のデータ消費量が多いユーザーは、他のユーザーと比較して低速となる場合有り |
端末購入 | 一括または分割購入 |
契約期間 | 縛りなし |
運営会社 | 株式会社NTTドコモ |
ソフトバンクエアー(ソフトバンクスマホとセット割あり)
ソフトバンクエアーは、毎月の利用料金が比較的リーズナブルである点が魅力のホームルーターです。
ソフトバンクやワイモバイルのスマホユーザー向けに、各種割引やキャンペーンが充実しており、スマホとセットで利用することでさらにお得に使うことができます。
基本料金 | 2,970円〜5,368円 ・スマホがソフトバンクの方はスマホ料金が永年1,100円割引 |
利用回線 | SoftBank・Y!mobile |
通信規格 | AXGP・5G・4G LTE |
通信容量 | 無制限 |
通信速度(下り最大) | 2.7Gbps(端末機種により異なる) |
端末 | エアターミナル6 購入が必要(一括・分割) |
契約期間 | 縛りなし |
運営会社 | ソフトバンク株式会社 |
まとめ|ホームルーターと光回線を併用するべきか、自分の利用環境で判断しよう

しかし、すべての人にとって必要なわけではないため、自分のネット環境や予算を考慮して判断することが大切です。
まとめ
- 光回線の安定性+ホームルーターの利便性を活かせば快適なネット環境に
- コストや用途を考慮し、最適な回線の組み合わせを選ぶ
- 無駄な出費を避けるために、まずはどちらか片方を試してみるのもアリ
目的別おすすめ光回線