夕方や夜間に光回線の速度が遅くなると感じることはありませんか?
光回線を使用しているにも関わらず、この事象が発生する主な原因は、ユーザー増による混雑の影響が最も大きいです。
光回線が夜に遅くなる原因は利用者増加によるものが多い
夜間は多くの人々が仕事や学校から帰宅し、インターネットを利用する時間帯となります。
利用者が増えることで、通信回線や、プロバイダー、インターネットサーバーへの接続も混雑する事になり、その結果、速度低下が起こります。
夜の光回線の混雑ピーク時間とは?主な混雑時間帯のデータ
光回線の利用者が増える夜の時間帯は、特にインターネットの通信速度が遅くなることが多いと言われています。
では、具体的にどの時間帯が混雑ピーク時間なのでしょうか。
光回線の混雑ピーク時間は、多くの人がインターネットを利用する夜の時間帯に特に集中しています。
夜の時間帯、特に20時から24時までが光回線の混雑時間とされています。
大手インターネットサービスプロバイダーOCNが公開しているデータによると、平日、土日とも20時〜21時の時間帯に最もトラフィックが多くなっています。
お昼休みの時間帯はモバイル回線が混雑するという事象もある
光回線では夕方〜夜間にかけてのトラフィック(通信量)が多いのに対して、スマホなどのモバイル回線では昼の時間帯に速度低下が発生する事があります。
これは、昼休みの時間帯、特に12:00〜13:00の間、多くの人々がスマートフォンを使用することでモバイル回線の混雑が発生するという現象が発生するためです。
この時間帯は、会社員や学生などが昼食や休憩を取る時間帯で、オフィスや学校など人が集中している場所で多くのユーザーが一斉に回線を使用します。
特に格安SIMなどで、この時間帯の通信速度の低下が顕著になることが多いと言われています。
混雑以外で光回線の速度低下を引き起こす要因
光回線の速度低下は、回線のスペック、PCやスマホなどの接続デバイスのスペック、LAN側での輻輳(ふくそう)など、さまざまな要因が絡み合って発生します。
回線のスペック不足によるもの
回線速度は、一定の時間あたりに送受信できるデータ量を数値で表したものです。
例えば、1秒間に100メガビット分のデータを転送できる場合、転送速度は「100Mbps(Mega bits per second)」と表されます。
現在は、1Gbpsの光回線が主流ですが、スペックを超えた通信を行っている場合、速度低下を感じる事があります。
また、VDSLと呼ばれるタイプの光回線は、屋内配線の部分がメタル配線のため、最大100Mbps程度の速度しか出ない場合があります。
参考【VDSLが遅くて限界】速度改善方法とおすすめの乗り換え先を紹介!通常の光回線との違いも解説
デバイスなどのスペック不足によるもの
使用しているPCやルーター、LANケーブルなどのネットワーク機器の老朽化やスペック不足は、通信速度の低下の一因となります。
特に、ルーターやLANケーブルの性能が光回線のスペックに合っていない場合、速度低下が顕著になることがあります。
また、PCやスマホなどのOSや、アプリのアップデートをあまりしない場合も、速度低下の原因となることがあります。
LAN側でのデータトラフィック輻輳
PCやスマホなど、沢山のデバイスが同じルーターに接続している場合、通信速度が低下する事があります。
光回線の利用者が増える夜間には回線速度が低下しますが、これと同じように輻輳(ふくそう)は、LAN側でも起きます。
同じルーターに接続する機器の台数をなるべく少なくする事で、必要な帯域の確保ができ、通信速度の低下を防ぐ事ができます。
光回線の通信速度を簡単に測定する方法
光回線の通信速度は、特別なアプリを使用しなくてもブラウザから簡単に測定する事ができます。
アプリを使って測定するタイプと、ブラウザから直接測定するタイプの物がありますが、基本的にはどちらも同じ測定方法です。
おすすめの通信速度測定ツールをご紹介
通信速度測定ツールは、ダウンロード速度、アップロード速度、Ping値など、さまざまな項目を測定できます。
「Speedtest」や「Fast.com」「Googleインターネット速度テスト」などは、ユーザーが簡単に速度を測定できるように設計されているため、おすすめです。
これらの測定ツールを使用することで、現在接続している回線の通信速度をすぐに確認することができます。
おすすめ測定ツール
より正確な通信速度測定のために気を付けること
ポイント
- 他のデバイスの接続を解除する:通信速度測定中は、他のデバイスでのインターネット利用を避けることで、正確な測定ができます。
- 有線接続の利用:Wi-Fi接続よりもLANケーブルを使用した有線接続の方が、より正確な速度を測定することができます。
- 測定前にルーターの再起動:測定前にルーターを一度再起動することで、最適な状態での測定が可能です。
光回線の速度低下を解消するための具体的な対策
ネット回線の通信速度低下は大きなストレスになります。
以下の対策を取ることで、速度低下を解消し、ネット環境の改善になる可能性があります。
- Wi-Fiを使用している場合は5GHzを使用する
- 同じルーターに接続するデバイスの数を少なくする
- ルーターをスペックの高い物に買い替える
- LANケーブルを使用した有線接続にする
Wi-Fiを使用している場合は5GHzを使用する
電子レンジやWi-Fiルーターなどの電化製品は、同じ2.4GHz帯の電波を利用していることから、電波干渉が生じることがあります。
一部のルーターでは、2.4GHzだけでなく、5GHzや6GHzの周波数も使用可能です。
5GHzの電波は、他の機器との電波干渉がなく安定した通信ができます。
ただし、5GHzの電波は2.4GHzよりも障害物に弱く、電波の到達距離が短いという欠点があります。
同じルーターに接続するデバイスの数を少なくする
同じルーターに接続した複数のデバイスが同時に大容量の通信を行うと、通信速度は遅くなります。
また、Wi-Fiルーターには「最大同時接続台数」という制約が存在し、この限界を超えると新しいデバイスは接続できなくなります。
そのため、快適な通信速度を保つためには、同時に使用する機器の数や大容量通信を行う機器を制限することが有効です。
快適な通信速度を最適に保つためには、多数の機器の同時利用は控えることをおすすめします。
参考光回線は何台のデバイスまで接続可能?接続台数と通信速度の関係も解説
ルーターをスペックの高い物に買い替える
古いWi-Fiルーターを使用してる場合、通信速度低下の原因になる事があります。
多くのメーカーから様々なWi-Fiルーターが販売されていますが、基本的には新しいモデルになるほど最大通信速度は早くなります。
価格や特定の機能には差はありますが、1万円以下の予算でも高速なルーターはあります。
ルーターの最大通信速度は、契約している光回線の速度(プラン)と、るべく乖離がなく、IPv6(IPoE)接続が可能なルーターを選ぶと良いでしょう。
LANケーブルを使用した有線接続にする
Wi-Fi接続は便利ですが、有線接続と比べて通信は不安定になり速度低下の原因となることもあります。
特に、多くのデバイスが同時に接続されている場合や、Wi-Fi電波の干渉が発生している場合には速度低下が顕著になります。
このような状況での対策として、LANケーブルを使用して有線接続の利用がおすすめです。
有線LAN接続は、Wi-Fi接続に比べて通信が安定しているため速度の低下は起こりにくいです。
夜間の速度低下を避けるための光回線の選び方
光回線の通信速度は、契約しているプランや時間帯等によって変動します。
前述の通り、夜の時間帯は多くのユーザーがインターネットを利用するため、通信速度は低下する事が一般的です。
IPv6(IPoE)ネットワークへの接続可否を確認する
最新の通信プロトコルであるIPv6(IPoE)ネットワークへの接続ができる回線事業者を選ぶことで、回線の混雑が起きにくく通信速度に安定性が得られます。
IPv6の接続には、PPP認証で都度IPv6アドレスを 払い出す方式のPPPoE方式と、IPv6で接続点(POI点)までルーティングするIPoE方式の2種類があります。
IPoE方式の方が通信速度は速いです。
IPv6(IPoE)接続が可能なプロバイダーやルーターを選ぶようにしてください。
最大通信速度(プラン)の確認をする
光回線の契約プランを選ぶ際には、自身のインターネット利用状況や予算を考慮することが重要です。
通信速度の単位は「bps(ビーピーエス)」で、この数値が大きいほど通信速度が速い事になります。
現在は最大1Gbpsの回線速度が一般的ですが、事業者によっては、5Gbpsや10Gbpsなど、複数のプランが用意されています。
夜の時間帯に頻繁にインターネットを利用する場合や、大量のデータをダウンロードする場合は、10Gbpsプランなど高速なプランを選ぶことをおすすめします。
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ユーザーレビューや評価を参考にする
実際にサービスを利用しているユーザーのレビューや評価を参考にすることで、サービスの品質や信頼性を確認することができます。
ただし、人は不満を感じた時に発信する事が多いため、SNSなどでは悪い口コミの方が目立つ事が多いです。
特に問題なく使用できている人は、発信したりする必要がないからです。
また、利用環境が各人で異なるため、参考程度に留めるようにしてください。
(まとめ)光回線が夕方や夜に遅くなる原因と対策
まとめ
- 光回線の速度が夜に遅くなる主な原因は、ユーザーの増加による混雑
- 混雑以外にも回線のスペックやデバイスのスペック、LAN側の輻輳などが影響する事がある
- 速度低下の対策:5GHz Wi-Fiの使用、デバイス数の制限、高スペックルーターの使用、有線接続の利用 など