光回線は一般的に雷に強いとされていますが、完全に影響を受けないわけではありません。
特に、落雷によって発生する「雷サージ」は光回線に接続する機器にダメージを与えることがあります。
この記事では、雷サージが光回線にどのような影響を与えるのか、その危険性と具体的な対策について解説します。
光回線に落雷が及ぼす影響とは?
光回線自体は電気を通さないため、雷の直接的な影響を受けることはほとんどありません。
しかし、周辺機器は雷による「雷サージ」の影響を受けやすく、機器の故障やネットワーク障害を引き起こす可能性があります。
直接的な影響は少ないが雷サージが問題
光ファイバー自体は電気を使わないため、雷が直接光ファイバーを損傷する可能性は極めて低いです。
しかし、問題となるのは雷サージです。
雷サージとは、落雷によって発生する高電圧が電線やケーブルを通じて機器に侵入する現象で、これが光回線の関連装置にダメージを与えることがあります。
光ケーブルは電気を通さないため比較的安全
光回線の主要な部分である光ケーブルは、電気ではなく光を使ってデータを伝送します。
そのため、光ケーブル自体は電気を通すことがないので、雷が落ちたとしてもケーブルが破損することはほとんどありません。
ONUやルーターなどの周辺機器が故障するリスク
光回線を利用するためにはONU(光回線終端装置)やルーターなど、電力を使用する周辺機器が必要です。
これらの機器は電気を通すため、雷サージが発生すると故障するリスクが高まります。
雷サージとは?光回線の機器にどのような影響があるの?
雷サージは、落雷が発生したときに引き起こされる異常な高電圧のことを指し、光回線機器に重大なダメージを与えることがあります。
雷サージは落雷による異常な高電圧の発生現象
雷サージとは、落雷によって引き起こされる異常に高い電圧のことです。
雷が直接建物に落ちなくても、電線や通信ケーブルを通じて高電圧が伝わることがあります。
これにより、家庭やオフィスにある電子機器が影響を受けることがあり、特に電気を通す回線に接続された機器が壊れやすくなります。
周辺機器の基板や内部回路が焼損することがある
雷サージがONUやルーターに流れ込むと、機器内部の基板や回路が焼損してしまうことがあります。
特に、基板や回路は高電圧に非常に弱いため、一度でも雷サージが機器に入ると、機器が完全に使えなくなることがあります。
電源ケーブルや電話線を通じて過剰な電圧が侵入
雷サージは、光ファイバーケーブル自体ではなく、電源ケーブルや電話線などの経路を通じて侵入します。
例えば、雷が電柱や配電線に落ちた場合、その高電圧が電線を通って家庭内の電源ケーブルに流れ込み、ONUやルーターにダメージを与えることがあります。
電話線を使っている場合も同様に、雷サージが機器に到達するリスクがあります。
ONUからLANケーブルを伝ってルーターへ、ルーターからLANケーブルを伝ってパソコンへと流れていきます。
光回線機器を落雷の雷サージから守る重要性とは?
雷サージによって光回線機器が破損すると、インターネットが使えなくなるだけでなく、機器の交換や修理が必要になります。
高価な機器の故障や交換を防ぐため
光回線のONUやルーターは高価な機器です。
もし雷サージで故障してしまった場合、新しい機器を購入したり修理を依頼するコストが発生します。
また、機器が故障するとすぐに交換できるわけではないため、しばらくインターネットが使えない不便な状況に陥ることも考えられます。
ネット回線が使用不能になるリスクを避けるため
雷サージによって光回線機器が故障すると、インターネット回線が完全に停止してしまう可能性があります。
特にリモートワークやオンライン授業を行っている場合、このようなトラブルは大きな影響を与えることが考えられます。
日常生活や仕事において、インターネットが使えなくなることは非常に大きな問題です。
データの損失や業務の停止を未然に防ぐため
雷サージによる機器の故障は、単にネットが使えなくなるだけでなく、データの損失や業務の停止を引き起こす可能性があります。
特にバックアップを行っている最中に雷サージが発生すると、データが破損する危険性があります。
雷サージによる光回線トラブルを防ぐ具体的な対策方法
雷サージから光回線機器を守るための具体的な方法を紹介します。
雷サージ対応の電源タップやUPSを使用する
雷サージ対策の基本として、雷サージ対応の電源タップを使用することが効果的です。
これらのタップは過剰な電圧が発生した際に自動で電源を遮断し、機器を保護してくれます。
さらに、無停電電源装置(UPS)を使うことで、停電時でも一定時間は電力を供給できるため、雷サージによる機器の損傷を防ぐと同時に、停電対策も可能です。
落雷の際は電源をオフにして機器を保護する
雷が近くで鳴り始めたら、電源をオフにし、可能であればプラグをコンセントから抜くことをおすすめします。
これは非常にシンプルな対策ですが、確実に効果があります。
機器が通電している間は雷サージが流れ込むリスクがあるため、落雷が発生している間は電源を切ることで機器を保護できます。
落雷・雷サージによって光回線機器が故障した場合の対処法
具体的な対処方法をご紹介します。
機器が正常に動作しない場合は再起動を試みる
落雷後、光回線機器が正常に動作しない場合は、まず再起動を試みてください。
雷サージによる一時的な障害であれば、再起動することで問題が解消することがあります。
ただし、雷が完全に止んでから再起動を行うのが安全です。
プロバイダやメーカーに連絡し、故障状況を報告する
再起動を試みても問題が解決しない場合は、速やかにプロバイダや機器のメーカーに連絡し故障状況を報告しましょう。
光回線の断線が発生している可能性もあるため、光回線事業者側の対応が必要な場合もあります。
ONUなどのレンタル貸与品が故障した場合は、交換対応をしてくれます。
ご自身で購入した機器は、メーカーに問い合わせて修理や交換の手続きを進めるようにしましょう。
参考光回線はONUなしでも利用可能?故障した場合は自分で用意していいの?
保証や保険の対象か確認し、必要なら修理・交換を依頼する
光回線機器が保証期間内であれば、無償で修理や交換が可能な場合があります。
また、火災保険や家財保険に加入している場合、雷サージによる機器の故障が保険でカバーされることもあります。
保証や保険の対象となるかを確認し、必要であれば保険を活用して修理や交換を依頼しましょう。
まとめ:光回線への落雷・雷サージの影響と予防策を理解しよう
光ファイバーは直接電気信号を通さないため、落雷の直接的な影響を受けにくいですが、雷サージによる周辺機器へのダメージには注意が必要です。
まとめ
- 光ファイバーは雷による直接的な影響を受けにくい。
- 雷サージが周辺機器(ONUやルーター)にダメージを与える可能性がある。
- 雷サージは電源ケーブルや電話線を通じて機器に侵入する。
- 雷サージから守るためには、雷サージ対応の電源タップやUPSを使用する、雷の際は電源をオフにする。